Salesforceのメールログイン機能とは?初心者向け徹底ガイド
Salesforceを既にお使いの方は、ログイン画面を表示したときに以下のメッセージが表示されていることに気付いたと思います。
Salesforce公式HPのページはこちら
この表示内容の通り、メールアドレスだけでログインできる新しい認証方式が導入され、ユーザー体験が大きく向上しました。
この記事では、Salesforceのメールログイン機能の概要、設定手順、メリット・デメリット、トラブル時の対処法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
Salesforceのメールログイン機能の概要
従来のSalesforceログインは「ユーザー名+パスワード」方式が主流でした。SSOでのログインという方式もありますが。。
新機能ではメールアドレスのみでログインできるようになり、パスワードやユーザー名を覚える手間が大幅に軽減されました。

ログインのところに以下のような「メールでログイン」というボタンが表示されていると思います。
メールログイン機能の主な特徴
- ユーザー名の代わりにメールアドレスで認証
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パスワードレス(認証コードによるログイン)も選択可能
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多要素認証(MFA)やSSO(シングルサインオン)とも連携
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既存のユーザー名ログインも引き続き利用可能(移行は任意)
メールログインの具体的な手順
1. ログイン画面の操作
1.Salesforceのログイン画面で「メールでログイン」ボタンをクリック
2.以下のログイン画面へ遷移します。※ドメインが「login.salesforce.com」ではなく「https://welcome.salesforce.com/」となっています。
3.メールアドレスを入力して、続行ボタンをクリックします。
(元のユーザ名とパスワードでログインに戻る場合は、ユーザ名でログインボタンをクリックします。)
4.以下の画面へ遷移するので、登録済みのメールアドレスを入力し、「続行」を押す。 ※メールアドレスに認証コードが送信されます。
5.入力したメールアドレス宛に6桁の認証コードが届くため、Verification Codeをコピーして、先ほどのコード入力欄に貼り付けします。
6.認証コードを入力し、ログイン完了。
複数環境で同じメールアドレスを使っている場合
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認証後に以下の「スイッチャー画面」が表示され、利用したいSalesforce環境を選択できます。
2. 初回ログイン時の流れ
アカウント作成から初回ログインまでの流れはこれまでと同様の流れとなります。
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システム管理者がユーザーアカウントを作成すると、「Salesforceへようこそ:アカウントを確認してください」というメールが届きます。
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メール内の「アカウントを確認」ボタンをクリックし、パスワードや秘密の質問を設定。
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設定後、Salesforceの画面に遷移し、初回ログインが完了します。
メールログインのメリット
メリット | 詳細 |
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ユーザー名不要 | メールアドレスだけでOK。ユーザー名忘れによる問い合わせを軽減することが可能 |
パスワードレス対応 | 認証コードによるログインでパスワード管理の負担を軽減することが可能 |
セキュリティ強化 | MFAやSSOと連携し、従来より安全に運用することが可能 |
サポート負荷軽減 | 「ユーザー名を忘れた」「パスワードを忘れた」等の問い合わせが減少 |
導入・運用が簡単 | 新規ユーザーや外部パートナーのオンボーディングが迅速にできる |
モダンなUX | GoogleやMicrosoft等の主要SaaSと同じようなUX |
メールログインのデメリット・注意点
デメリット | 詳細 |
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メールアドレスの管理が必須 | 連絡先メールアドレスが最新でないと認証できない |
メール未着時のトラブル | 認証コードメールが迷惑メールに入る等のリスク(問い合わせにつながる) |
既存ユーザーの混乱 | 従来のユーザー名方式との併用時、混乱が生じる可能性(初回ユーザへの説明は必要) |
セキュリティリスク | メールアドレスが流出した場合のなりすましリスク(MFA必須で対策) |
多要素認証(MFA)との連携
Salesforceでは2022年以降、多要素認証(MFA)が必須となっています。メールログインでもMFAが利用可能で、以下の方法が選択できます。
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Salesforce Authenticatorアプリ
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SMS認証コード
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サードパーティのTOTP(ワンタイムパスワード)
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セキュリティキー(U2F/WebAuthn)
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生体認証(Touch ID、Face ID等)
トラブルシューティング:ログインできない場合の対処法
1. 認証メールが届かない場合
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迷惑メールフォルダを確認
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メールアドレスの登録ミスがないか管理者に確認
2. 認証コードの有効期限切れ
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再度ログイン画面から認証コードを再送信
3. パスワードや秘密の質問を忘れた場合
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「パスワードを忘れた場合」から再設定
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管理者にリセットを依頼する
4. 代理ログイン機能の活用
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システム管理者が「代理ログイン」機能でユーザーに代わりログインし、状況を確認・サポート可能
導入のポイントと運用のコツ
セキュリティ対策として以下の施策を実施することをお勧めします。
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メールアドレスの一元管理:人事異動や退職時のアドレス変更を徹底
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MFAの徹底:パスワードレスでも必ず多要素認証を併用
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ユーザー教育:新しいログイン方法をマニュアルやFAQで周知
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サポート体制:トラブル時の問い合わせ窓口を明確に
まとめ
Salesforceのメールログイン機能は、ユーザー体験とセキュリティを両立した最新認証方式です。ユーザー名やパスワード管理の煩雑さを解消し、MFAとの組み合わせで高い安全性も実現します。
導入時はメールアドレスの管理やユーザー教育を徹底し、トラブル時の対応フローも整備しましょう。
この新しいログイン機能を活用し、Salesforceの利用効率とセキュリティをさらに高めてください。
本記事を参考に、Salesforceのログイン運用を見直し、より安全で快適なCRM活用を目指しましょう。