今回は、提案やプロジェクト計画の段階で必要となる、要員計画(リソース計画)について説明します。
本記事では、Creative Content Lab Tokyo(クリエイティブコンテンツラボトウキョウ)が作成した要員計画の山積み表のテンプレートをご提供しておりますので、併せてご利用ください。
1.要員計画
要員計画が最初に必要になるのは、提案の段階です。 提案の段階で概算見積を作成する際には、まずシステム構成や要件を整理し、最終的にシステム機能一覧のレベルまで落とし込みをする必要があります。
見積手法によって、やり方は異なりますが、主な見積手法では、ざっくりと以下のように見積を行います。
※見積方法については、別の記事で詳細に説明する予定です。
参考
- 類推見積:過去類似プロジェクトや開発したシステムをベースに超概算レベルの工数や金額を算出する場合に利用します。同じシステムを別のお客様や部署へ展開するような場合に利用できそうです。
- ボトムアップ見積:作成する成果物や作業内容から想定工数を算出し、積み上げて合計工数を算出する。
- パラメトリック:係数モデルを利用して重み付けをして工数を算出する手法で、有名なものとしては、ファンクションポイント法となります。
- ファンクションポイント法:機能ベースで、開発種別(オンライン、バッチ、帳票など)や開発難易度や規模などにより重みづけ係数を設定し、工数を算出する方法です。ある程度開発する機能が明確になってこないと利用するのが難しいのが難点となります。
作業工程別要員計画
各工程で作業に必要な工数概算が算出できた前提で、次に進みます。
※マスタスケジュールも事前に作成してください。
マスタスケジュール、マイルストーンに基づき、各作業工程の作業期間と必要な要因を以下の表のように取りまとめます。
例では、最初の現状分析の工程では、作業期間2カ月に対して、主に作業を実施する業務コンサルタントを2カ月配置しています。
また、プロジェクトマネージャは基本的に開始から終了までの全ての期間で必要となるため、全期間1人月で割り当てています。
※プロジェクト規模によっては、サブPMを配置したり、PMOを増やしたり調整が入ります。
各工程で必要となる役割やスキルはことなるため、まずは工程ごとに役割と必要な人数を定義しておきます。工程ごとの作業工数合計は、最初に成果物、作業ベースで見積した工数を超過しないように注意しましょう。
あとは、各工程ごとに役割と工数を配置していきます。最終的に細かい工数の調整を行うときには、見積の工数や原価を見ながらの調整となるため、 役割と工程ごとに工数を集計しておき、また役割ごとに標準原価を使って、全体の想定原価を算出しておくとよいでしょう。
工数、金額を鑑みて、プロジェクト責任者や営業担当も交えて、最終的な要員計画を仕上げるようにしましょう。
リソース計画(人別計画)
作業工程別の要員計画が完了したら、プロジェクト開始までに具体的な人の名前を入れて計画を詳細化していきましょう。
上記の例では、Aさんをプロジェクトマネージャとして、21年1月から22年4月までアサインするように計画しています。
また、コンサル部分については、外注する場合もありますので、その場合は外注費用の原価に合わせて標準原価を調整してください。
上記はあくまで計画となるため、実際の作業工数の管理は別途行う必要があります。
遅延により残業が発生したり、人の入れ替えが発生したりなど、様々な要因で工数が上振れすることは多いため、常に適正な工数の範囲で進んでいるかモニタリングする必要があります。
2.要員計画表(山積み表・リソースヒストグラム)テンプレートのダウンロード
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一般公開資料
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