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プロジェクト管理

各工程の成果物/納品物を定義する(Salesforce導入プロジェクト)

今回の記事は、Salesforce導入プロジェクトの一般的な各工程で作成する成果物や納品物の定義について説明する記事となります。

まず言葉の定義ですが、本記事では、プロジェクトで作成する各種ドキュメントやソースコードなどのプログラムを「成果物」とし、お客様に納品する対象の成果物を「納品物」と定義しています。

特に新入社員の方は、成果物の全てが納品対象ではないということを覚えておきましょう。

納品物については、RFPの中で作成し納品するべきものが定義されている場合もありますが、最終的には提案書の中で、どの工程でどういった成果物を作成し納品しますということを記載します。

もちろん、作成する成果物の量や質(内容や粒度)によって、作成の工数が増減し、また品質管理(内部や外部のレビューの実施方法や回数など)によっても必要な工数が変わってきます。

見積の段階で成果物の精緻な工数を算出するのは難しく、ある程度の経験が必要になってきます。

均一な見積工数を算出するためにも、社内で成果物の作業工数一覧表や工数計算のツールなどを利用するようにしましょう。

また、成果物のサンプルはできる限り、見積の段階で提示しておくことをお勧めします。

プロジェクト開始後により高品質のものを求められることがあり、お客様の要望に対応することで予定外の工数が発生してしまうため、初期にリスクを潰しておくことが重要となります。

成果物一覧サンプル

Creative Content Lab Tokyo(クリエイティブコンテンツラボトウキョウ)では、以下のようなExcelの成果物一覧を用意しています。

このような成果物/納品物一覧を作成しておき、プロジェクトごとに、作成するもの、納品するものを定義しておきましょう。

成果物/納品物一覧の利用方法

社内のテンプレートを利用する場合にも必要な軸(列)が定義されているか確認しておきましょう。

ただし、無駄な軸が多いと可読性が低下してしまうため、必要なものだけ追加するようにしましょう。

工程 成果物/納品物名 ファイル名 様式 作成 納品 用途 備考
要件定義 要件定義書 PJ名_要件定義書_yyyymmdd_版.ppt ppt

例えば、提案時に必要な項目は以下のようなものとなります。

  1. 納品工程
  2. 納品物名
  3. 納品予定日
  4. 引き渡し方法(電子ファイル/紙媒体)
  5. 引き渡し場所

また、契約後、プロジェクト管理の一環として成果物/納品物を管理する場合には以下のような軸で管理するとよいでしょう。

  1. 作業工程
  2. 成果物/納品物名
  3. ファイル名(命名規約)
  4. ファイル様式(Excel/ppt/word)
  5. 作成/納品(成果物を作成するかどうか、納品物として提出するかどうか)
  6. 用途
  7. 主要項目

記載内容の解説

①作業工程

まず、作業工程を定義しますが、どの工程でどの成果物を作成するのかを意識する必要があります。

特にSalesforceのプロジェクトでは、アジャイル開発を行ったり、オブジェクト定義や標準のインプリを要件定義で実施したりすることも多いため、要件定義工程、基本設計工程でそれぞれなにを作成し、納品するのかを決めたうえで定義する必要があります。

作業工程については、提案書やプロジェクト計画時に定義している内容に合わせて定義しましょう。

②成果物/納品物名

成果物名については、例えば業務フロー図やER図など具体的にイメージしやすいものを書くようにしましょう。

要件定義書のようなものを記載する場合、どのような内容が含まれるのかお客様から質問されることが多いため、記載する章立てやサンプルを合わせて提示するとよいでしょう。

③ファイル名(命名規約)

成果物に対して、ファイル名の命名ルールを定義します。命名規約については、別の資料で管理する場合は除外してもよいでしょう。

④ファイル様式(Excel/ppt/word)

作成する成果物のファイル様式が指定されている場合もあるので注意しましょう。特に指定がなければ自社で用意しているフォーマットを利用するということで定義しておきましょう。

⑤作成/納品(成果物を作成するかどうか、納品物として提出するかどうか)

成果物一覧にすべての工程の成果物が定義されている場合、今回のプロジェクトで作成するものとしないものを明確にするため、作成する成果物には〇、作成しないものは×などマークを使って識別可能な状態としておきましょう。

また、作成した成果物のうち、どれが納品対象かを示すために納品の列を設け、納品対象の場合には〇、それ以外は×を付けて識別しておきましょう。

お客様は、作成したものすべて納品してもらえると思っている場合もあるので、プロジェクト開始後の早い段階で認識合わせをしておくことをお勧めします。

⑥用途

成果物の用途を記述しておきます。

⑦主要項目

成果物の章立てや主要な事項を記述しておきます。文章での記述が難しい場合は成果物のサンプルを提示するとよいでしょう。

(以下、提案書に記載する内容)

⑧納品予定日

提案書には工程のフェーズ分けや契約/検収時期が定義されていると思います。それに合わせて、各工程で納品する成果物の納品予定日を記述しましょう。

具体的な日付ではなく、要件定義工程終了後30日以内などのような記載をする場合もあります。

⑨引き渡し方法(電子ファイル/紙媒体)

納品物については、引き渡し場所と方法を記載しますが、システム導入によりペーパーレス化を目指すようなプロジェクトであっても、成果物の納品は紙媒体でお願いしますと言われることもあります。

電子ファイルでの納品でよいのか、紙媒体に印刷しての納品が必要なのか事前に確認しておきましょう。

⑩引き渡し場所

引き渡し場所については、紙媒体であればお客様に直接お渡しすることが多いと思いますが、電子媒体の場合、ファイルサーバに配置するなどの方法もありますので、お客様と調整した結果を記述しておきましょう。

その他

上記以外の項目としては、例えばレビュー対象について記述するのもよいでしょう。

お客様から見ると、どの成果物についてレビューを実施しないといけないのかあらかじめ知っておくことで、レビューのタイミングに合わせて予定やメンバーの調整をしやすくなります。

またレビューをどのような形式で実施するのか(対面なのか、回覧形式で実施するのか)などレビュー方式についても検討しましょう

プロジェクトで発生するレビューについては、別途レビュー管理表を用いて管理することをお勧めします。

レビュー管理表とレビュー指摘表は以下の記事からダウンロードしてご利用いただけます。

参考工程別レビュー計画書(Excelテンプレート)サンプル

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参考レビュー指摘表(Excelテンプレート)サンプル

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まとめ

成果物や納品物については、プロジェクトマネージャやPMO、営業担当は意識することが多いとおもいますが、開発担当のメンバーであっても、どの工程でどのようなフォーマットを使って成果物を作るか意識しておきましょう。

特に納品物については、お客様が目にしたときにベンダーの品質や評価につながることが多いため、しっかりとしたフォーマットを使って、必要な情報が漏れなく整理され記述されているかチェックしておきましょう。

チロ
本サイトでは豊富なテンプレートを用意しているのでぜひご利用ください

本サイトで用意している成果物のテンプレートやサンプルは以下の記事でご確認いただけます。

参考ダウンロード可能なコンテンツ(サンプル・フォーマット)一覧

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成果物/納品物一覧のダウンロード

資料をダウンロードしたい方は、こちらの記事からどうぞ

参考成果物/納品物一覧(Excelテンプレート)サンプル

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