デリバリーメソッド プロジェクト管理

進捗報告書を作成しよう(1)進捗報告(概要)~スケジュール

今回の記事は、プロジェクトの進捗報告資料作成がテーマとなります。

プロジェクトの進捗報告については、誰に対して何を報告するか、また報告対象や作業工程によって報告すべき内容は異なってきますが、今回はプロジェクト開始から、お客様に週次定例会で報告するような内容を想定して解説していきたいと思います。
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【進捗管理報告資料(章立て)】参考

  1. 前回定例会のTODO確認
  2. 2.進捗状況(サマリー)ご報告
    1. マスタスケジュールの計画に対する進捗状況
    2. 工程別スケジュールに対する進捗のご報告
    3. WBSベースの定量報告
    4. 遅延発生時のリカバリー策ご報告
  3. 工程別進捗状況ご報告
    1. 要件定義
    2. 設計・開発・単体テスト
    3. 結合テスト、総合テスト、受入テスト
    4. 教育、移行
  4. 課題の対応状況に関するご報告
    1. 重要課題の発生状況と対応方針に関するご報告
    2. 課題管理表の棚卸
  5. 要求仕様の追加・変更に関するご報告
    1. 要求仕様管理状況ご報告
  6. ご連絡・ご依頼事項
    1. 全関係者様へのご連絡・ご依頼事項
    2. 個別のご連絡・ご依頼事項
管理人
進捗報告をしっかり行うことでお客様に安心感を与えることができますし、信頼感を得ることにもつながるため、報告すべき内容をしっかり理解して報告書を作成しましょう。

大規模プロジェクトになってくると、上記以外にもより詳細な報告内容を求められることはありますが、中規模程度のプロジェクトでは上記内容で問題ないと思います。

※お客様によって求められる観点とか書式も異なるため一概には言えませんが、プロジェクトの特定に合わせて適宜変更してください。

1.前回定例会で発生したTODOの確認

定例会の場合には、前回の定例会で発生したTODOの進捗状況を確認する場を設けることが多いと思います。

先にプロジェクトの進捗報告を行うほうが良い場合もあります。会議の時間枠や重要な議題があるかどうかなどで、優先順位をつけてスライドを構成するようにしましょう。

また、課題・TODOについては以下のようなスライドにタイトルと内容(サマリー)を纏めて簡単に確認できるようにするとよいでしょう。

もしくは、バックログ(Backog)などの課題・タスク管理ツールを利用している場合には、課題を一覧で表示して状況の確認とアップデートを行うことでタスク管理の効率化が図れます。

エクセルなどで管理されている方は、一度こういったサービスを検討してみるのもよいと思います。

タスク・課題管理については、私もよく利用しているBacklog(バックログ)がお勧めです。お客様や関係各社とタスク・課題の共有やファイルを共有することができ、プロジェクト管理には欠かせない機能がたくさんあります。

無料でお試しできますので、使ってみたいという方はこちらの記事を参考にしてください。

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2.進捗状況(サマリー)ご報告

続いて、進捗状況のサマリーを報告するページを作成します。

ここでは、あくまでプロジェクト全体状況のサマリーの報告となるため一目でわかるように要点だけを簡潔に説明しましょう

報告するお客さまがどの層の方なのかによって、記載内容や粒度は変えたほうが良いです。

経営に近い方が参加されるような場合には、QCD(品質、コスト、納期)に関する事項を優先して報告するようにしましょう。参加されるトップの人が何を知りたいのかを意識して資料を作成しましょう。

どうしても自社の視点で資料を作成してしまうことが多くなりがちですが、お客様の視点(または第三者の視点)に立って、報告することが大切になってきます。

報告内容は以下のように基本的に1つの事項に対して1、2行程度でまとめて状況を記載します。重要な事項や補足は別のページで詳細を報告します。

スケジュールの遅延が発生していたり、仕様変更や追加等でお客様の予算を超過しそうな状況が発生しているような場合には、状況と合わせて、具体的な対策を検討したうえで打ち合わせに臨むようにしましょう。

2-1.マスタスケジュールの計画に対する進捗状況の報告

全体の状況を簡単に報告したあとは、個別のサマリーを報告します。まずは、マスタスケジュールに対する進捗状況を報告します。

各工程間で多少のスケジュールの遅延があったとしてもマイルストーンの節目やリリース時期が遅延しないというのが最重要事項となります。

お客様は、システムリリースに向けて、エンドユーザとの調整や業務・運用切替の準備、検収・支払いなどで経理部門との調整を行うなど、多岐にわたっての調整・承認が必要となります。

またお客様自身のプロジェクト推進の評価にも直結するため、スケジュールに遅延がないかどうかは非常に気にされる事項となります。

報告日の時点で、スケジュールの遅延があるかないかをまずは明確に報告しておきましょう。

もし遅延が発生もしくは遅延のリスクがある場合には、正直に報告するとともに、リカバリー策を提示して承認をいただくようにしましょう。

例えば要件定義工程で要件の取りまとめが遅れており、4人日程度の遅延が発生しているといった場合には、週末の2日間に2名出勤して遅延をリカバリーするなど。※あまり休日出勤や残業してリカバリーというのは推奨できませんが、本番リリース直前など状況によっては、このような対策も講じる必要がでてきます。

遅延しているのをお客様に隠して、リカバリーもできなくなってから報告するような事態だけは避けるようにしましょう

2-2.工程別のスケジュールに対する進捗の報告

マスタスケジュールの進捗の次は、工程別の進捗状況サマリーを報告するページを用意します。

こちらでは、作業工程ごとの進捗(オンスケジュール、遅延あり(リカバリー可能)、遅延(リカバリ不可)、クリティカルな課題あり)など状況が一目でわかるようにアイコンを使って図示するなど工夫をするとよいでしょう。天気のアイコンなどで表現するとわかりやすいでしょう。

ポイントとしては、工程別に遅延が発生している場合には、その原因は何か具体的に記述することです。

また合わせてリカバリー策を検討し、記載しておきましょう。原因は、外部要因と内部要因に分けて記述し、それぞれに対して対策を検討するようにしましょう。

外部要因

(発生原因)お客様側で課題の対応や仕様の検討が遅延している。お客様内部の承認プロセスが遅延しているなど。

(対策)期限を明確に設定して、いつまでに実施いただけない場合は、スケジュールの遅延が発生するなど、お客様にスケジュール遅延のリスクがあることを説明し、催促する。

内部要因

(発生原因)テストケースの検討が遅延している。バグが大量に発生してバグ改修に時間がかかっているなど。

(対策)開発メンバーを増員して、バグの改修効率を上げる。

2-3.WBSベースの定量報告

工程別のスケジュール報告では、定量的な方向となりますが、続いては、WBSのタスクベースでの定量報告を行います。

ここでは、WBSのタスクを工程別などある程度の単位に取りまとめて集計した結果を報告するとよいでしょう。

計画に対して、現時点の完了率、達成率を集計し、遅延が発生している場合には、遅延しているタスクの数や遅延日数と合わせて備考欄に遅延内容や理由などを記述します。

また合わせて集計結果をグラフ化しておくとタスクの消化具合も一目でわかるので可能なら入れておきましょう。

WBSの集計は、タスク管理ツールを利用していれば自動的に集計される場合が多いと思います。

最初にご紹介したBacklogでもバーンダウンチャートでタスクの消化具合はトップページで確認することができます。工程ごとにバーンダウンチャートは表示されるため、Backlogをお使いの場合は、これをそのまま進捗報告資料に添付するやり方が効率的かと思います。

(Backlogのバージョンチャート)

2-4.遅延発生時のリカバリー策についてのご報告

これまでの報告の中で、進捗に遅延がある場合には、リカバリー策を報告するようにしましょう。

リカバリー策は、具体的で現実的な案としましょう。

まとめ

ここまでは、進捗報告のサマリー部分の報告内容となります。後半は、詳細な進捗報告とともに課題や仕様変更に関する報告の説明となります。

後半の内容を確認したい場合は、次の記事を参照してください

参考進捗報告書を作成しよう(2)工程別詳細報告~その他連絡事項まで

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